〜12話目〜プレミアグループの考察

本日は保有銘柄であるプレミアグループが今後どこまで伸びるかを考察していきたいと思います。自分としてはどこかのタイミングで買い増しを考えているのですが今は主要指標が実体経済と乖離しているため、どこかで揺り戻しがくると思ってます。多少なりとも市場のモメンタムに左右されるので、日経平均が調整に入った段階で買い増しを考えています。早速考察していきましょう。

1.プレミアグループ業種

オートローン(クレジット)と自動車保証の2事業を柱としており、自動車を中心としたファイナンスサービスを提供する会社。オートローンの売上が75%程で、自動車保証が20%、その他の事業で5%という事業構成になっている。プレミアグループの強みとしてはグループ全体で自動車に特化したサービスを提供しているため、専門性が高い。

2.プレミアグループ財務諸表

主要指標をまとめました。売上、利益ともに順調に推移しており継続して成長している。また、主要事業のクレジット債権残高、ワランティ取扱高も順調に推移している。クレジット債権残高の手数料が当期の売り上げに計上される仕組みとなっていると思われる。

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バランスシートを見ると売り上げに対して総資産がかなり大きくなっているが、これは将来の売上を一時的に負債の部にストックしておく必要があるためである。(掲載しているBSでは約260億円の将来収益をストックしている)

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営業活動によるCFがマイナスになっているのが気になる。プレミアグループの基本スタイルは「提携ローン方式」となっており、同社がクレジット利用者の審査を行い、クレジット代金・販売促進費を加盟店に支払い、その約10日後に提携金融機関からクレジット代金を受け取るというシステムを採用している。但し、一部の提携ローンを使えない顧客のために自己資金で立替を行っているものもあり、その立替分がキャッシュフローのマイナス要因となっている。事業を運営するため必要な現金であり、それらの項目(下記オレンジ塗部分)を除けばプラスとなっているため特に問題視する必要はないと考える。

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3.市場キャパと同業他社からみる成長可能性

年間の中古車販売台数は約330万件である。(より引用)また、車を購入する際に自動車ローンを組む人は約50%とのこと。また中古車市場の売買単価を仮に低めに100万円と仮定すると。市場における年間の中古車自動車ローン契約総額は330万×50%×100万円=1.65兆円である。

また、取扱高に関しては同業他社のジャックスは7,500億円、オリコは8,871億円となっており、プレミアグループはまだまだ成長余地はあると考える。

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中古車のオートローン市場自体は成熟市場であるため全体としてはあまり伸びは見られないが、市場・同業他社を上回る成長率で成長している。その源泉は、自動車市場に特化した企業戦略が要因だと考えており市場シェアNO1になるポテンシャルも十分に秘めていると考える。

4.中期経営計画事業転換による成長性

バリューアップ2023(中期経営計画)ではオートローン、自動車保証に加えオートモビリティサービス分野を柱とするような計画がある。自動車流通産業を運営する上で必要とする複数サービスを提供するとなっており、この成長可能性が今後同社成長のカギを握っていると考える。但し、当面はオートローン・自動車保証事業のシェアを拡大しつつオートモビリティサービス分野を育てていく形となるだろう。

5.業績予想と目標株価

 オートローン市場シェアNO1を獲得したと仮定して約1兆円の取扱高と仮定すると、1兆円×3%で売り上げは約300億円は確保可能残りは故障保障事業とオートモビリティサービスの伸び次第ではあるが、中期経営計画の達成は十分可能であると考える。税引き後当期純利益は2025年で65億円予想なので、今のPERを維持すると仮定しても株価は約5倍おおよそ1万円も夢ではないと考える。

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