〜22話目〜NO.1(3562)について

2020年5月に株式会社アレクソンを買収し注目を浴びている株式会社No.1について考察をします。まずそれぞれの会社の財務データを見ていきます。

 

◇No.1の財務データ

    売上   営利  1株益

2017年:70.57億 3.04億 124.7円

2018年:77.15億 2.78億   59.6円

2019年:81.64億 3.30億   69.8円

2020年:88.18億 3.61億   86.5円

 

◇アレクソンの財務データ

    売上   営利

2020年:28.09億 3.32億

 

2020年6月26日現在の終値での株価は1922円発行済み株式数は3,146,660株となっている。現株価と2020年度の業績からPERを計算してみる。 ※法人税率35%でざっくり計算

 

◇アレクソン買収後のNo.1財務データ

売上:116.27億円

営利:6.93億円

純利:4.50億円

1株益:143円

 

PER=1922円÷143円=13.44倍

 

同業他社をみるとらPERは10〜25倍のレンジの中にあり、特段13.4倍というPERは割安には見えない。

 

あとは買収後のシナジーがどの程度かによって今後の同社の成長が決まってくる。

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アレクソンはコンサルを主軸とした販売を得意とした卸業者でおりターゲットは小規模事業者である。

またアレクソンは、セキュリティ機器の企画開発を行う会社であり利益率は10%とNo.1の4%と比較して高い数字となっている。

No.1は外部から仕入れた機器を販売しているため利益率が低い傾向にあるが、今後アレクソンがメインに機器を企画開発していくことになればアレクソンの売上もあがりまたグループ内から仕入れるNo.1の利益率も改善されると予想される。

市場自体は年々成長傾向にあり、No.1がターゲットとしている小規模事業者にもまだまだ販売できるパイがありあまっていることから売上自体もここで止まるとは考えられない。

 

ざっくり下記のような財務データになったと仮定すると

              売上  営利  利益率

No.1           :110億円 5.5億        5%

アレクソン:  40億円   4億          10%

 

純利益は6.2億円となり

法人税率35%計算

 

1株益=6.2億円÷3,146,660株=197円

 

現在の株価と照らし合わせるとPERは約10倍。あまり魅力的とは言い難いが今後の動きは、No.1の利益率改善かアレクソンの売上拡大にかかってるといえる。

買いはしないが要チェック銘柄としておさえておきたい。